医療法務

在宅医療

「在宅医療」は現代医療経営のキーワード

 訪問診療と往診により行われる「在宅医療」は、医療機関の機能分担を推し進める政策の下で、入院、外来に次ぐ「第3の医療」として期待されています。

 在宅医療を必要とする患者さんや、在宅医療を望む患者さんの数は確実に増加していますが、現状、受け皿となる医療機関の数は充分とは言えません。その一方で、既に本格的に在宅医療に取り組むことで数100人規模の患者さんを対象としている医療機関も存在します。

 在宅医療の施設基準

 在宅医療はすべての医療機関が提供することができますが、医療機関の類型施設基準の届出)により診療報酬の点数が異なります。

 在宅医療専門診療所開設

2016年度改定により、外来機能を持たず在宅医療を専門に行う医療機関の新規開設が可能となりました。

 看取りと多職種との連携

 在宅医療のもう一つの役割として期待されるのが看取りです。終末期にある患者さんに在宅医療を提供する場合、最期をどこで迎えるのかの意思決定を行う必要があります。

 また、対象とする患者さんの数が増えてくれば、適切な在宅医療の提供のために訪問看護ステーションや訪問介護事業者、ケアマネージャーなどとの連携をとる必要もあります。

医療法人設立

医療法人を設立するには

 医療法人を設立するためには、都道府県ごとに定められたスケジュールに合わせて(通常年2回)「医療法人設立認可申請」をし、認可を受けなければなりません。

 設立認可申請の際には、定款など必要書類の作成、設立社員総会の開催、金融機関をはじめとする関係者との交渉など行う必要があります。


 (参考:「医療法人設立の手引き 東京都福祉保健局

メリットとデメリット

 医療法人にすることで、従来はかからなかった手間やコストが増加します。メリットとデメリットをよく検討し医療法人化を進めてください。

【メリット】

1.節税対策(法人税制の活用、所得の分散)

2.事業拡大(分院展開、看護ステーション開設)

3.医業承継対策(個人資産と医業資産の分離)

 【デメリット】

 ①運営・手続き面での手間が増える ②社会保険の強制加入 
 ③行政の関与が強くなる ④ランニングコストの増加
 ⑤資金や資産の自由度が低くなる ⑥残余財産の帰属

医業承継・閉院・相続

 医院を親族のどなたかに継いでもらいたい(医業承継)とお考えの場合、医業特有の事情を考慮した上で、相続を含めたトータルの対策をとる必要があります。

 第三者へ譲渡する場合には、行政手続以外にも資産評価の問題、契約上の問題をクリアする必要があります。

 閉院や廃業を検討であれば、場合によっては専門家の適切な協力の下、計画的に行います。

 訪問看護ステーション開設