在宅医療・在宅患者訪問診療料

 在宅医療の診療報酬の基本は、①往診料 ②在宅患者訪問診療料 ③在宅時医学総合管理料の3つ

目次

在宅患者訪問診療料(888点/213点)とは

 在宅患者訪問診療は、計画的な医学的管理の下に定期的に訪問して診療を行った場合(原則週3回まで)に限り算定ができます。

 この場合、往診料、初(再)診療などは算定できません。

「往診料」との関係

往診後、同日に訪問診療どちらか一方のみ算定可能
往診料算定翌日の
訪問診療料
原則算定不可
ただし在宅療養支援診療所は算定可能
訪問診療後の往診算定可能

在宅患者訪問診療料Ⅰの2

 「在宅時医学総合管理料」または「在宅がん医療総合診療料」の算定を充たす他の医療機関の依頼により訪問診療を行った場合に算定できます(原則、6カ月を限度に月1回算定可能)。

在宅患者訪問診療Ⅱ

 有料老人ホームなどと同一敷地内、または隣接する敷地内にある医療機関が、併設する有料老人ホームなどに入居する患者に訪問診療を行った場合に算定します。

「同一建物居住者」

 同一建物(マンション等)に2人以上、同じ医療機関から訪問診療を受けている患者さんがいる場合が該当します。

 同じ日に訪問診療を行った場合、「在宅患者訪問診療料」は3人とも算定できますが、2人目以降は「同一建物居住者(213点)を算定します。

加算

患家診療時間加算100点(1時間を超えた場合、30分ごとに)
在宅ターミナルケア加算3,500点~(施設基準による)
看取り加算3,000点
在宅療養実績加算500/700点(在宅療養支援診療所のみ)
死亡診断加算200点
※「在宅患者訪問診療料」には時間による加算はありません。

さいごに

 「在宅患者訪問診療料」は「往診料」と並び、在宅医療の診療報酬の基本となります。「在宅患者訪問診療料」を算定するのに施設基準の届出は必要ありませんが、加算項目の中には施設基準により点数が変わる項目があります。

 「在宅患者訪問診療料」も往診料と同様、同じ日に同じ場所で診療する人数により点数が大きく変わります。スケジュールの組み方で点数にも影響が出てきます。