訪問診療用車両の駐車許可証は必ずしておくべき

都心部での訪問診療を行う上で問題になるのが訪問診療車両を停める場所です。

一日で複数件の訪問診療をこなす場合、診療に必要な荷物も多くなります。そのため、訪問診療専門の診療所においては、訪問診療用車両導入は必須です。患者情報取得時には、患者宅周辺に訪問診療車を駐車できるスペースがあるのか必ず確認しておきましょう。

訪問先の患者宅の住宅事情によっては、駐車場がない場合が想定されます。また、駐車場から患者宅への距離がある場合には「駐車許可証」の取得により問題の解決が可能です。

駐車許可証とは

駐車許可は、駐車せざるを得ない特別な事情がある場合において、申請に係る駐車の日時、場所、用務及び駐車可能な場所の有無等につき、審査基準に基づいた審査を行ったうえで、管轄警察署長が許可するものです。

駐車許可証の申請手続き

申請手続きは、医療機関を管轄する警察署に対して行います。

駐車許可証は駐車の機会を特定したうえで行われるため、原則1回の駐車につき1回の申請が必要となります。

訪問診療棟に使用する車両に係る駐車許可医務の簡素合理化について(通達)

駐車許可証の申請は、原則として1回につき1件の申請を必要としますが、訪問診療を行う医療機関や、訪問事業者においては駐車許可証の申請(交付)については、その事情に鑑み通常とは異なる運用をしてもらえます(訪問診療等に使用する車両の場合には、一定の期間にわたり有効な許可証の交付など)。

駐車日時の特定

駐車を許可する日時の特定については、訪問診療等の用務の性格上、申請者においてあらかじめ正確に特定することが困難な場合や、緊急の訪問診療等に従事する場合があることに留意し、柔軟な対応をとってもらえる。

駐車場所の特定

駐車を許可する場所の特定については、申請にかかる訪問先を「訪問先一覧等」の提出により特定したうえで、「訪問先付近」として許可するなど、許可を受けた者が訪問先の付近の交通状況等に応じて、ある程度柔軟に駐車場所を選択できるように配慮してもらえる。

申請書類の簡素化

駐車場所及び周辺の見取り図については、既存の地図等に訪問先の位置が示されている書面で差し支えない、添付書類の部数についても負担軽減への配慮がされている。

許可申請の合理化

申請された訪問先が複数の警察署の管轄区域内にまたがる場合については、可能な限り申請の受理や駐車許可証の交付・返納受理をひとつの警察署で一括して行うことなど。

駐車許可証の使用上の注意

駐車許可証の交付を受けることができれば、訪問診療の実施はスムースになります。

しかし、注意しなければならないのは、「駐車許可証があればどこにでも駐車できるわけではない」ということです。

当然、①申請(許可)理由以外での使用は認められないこと ②駐停車禁止場所には駐停車できないこと ③法定の駐車禁止場所には駐車できないこと ④駐車の方法に従わない駐車の禁止など順守すべき事項があります。

これらに違反する場合には、取り締まりの対象となることは言うまでもありません。

参考:訪問診療等に使用する車両に係る駐車許可事務の簡素合理化について(通達)