在宅医療で点滴を行うには

在宅で療養する患者さんに点滴を行うには、「在宅患者訪問点滴注射指示書」を交付します。

在宅医療で点滴が使われるのは主に、①脱水症や強い食欲不振の改善 ②ターミナル期における少量輸液による消極的延命措置を行う場面です。

病状や療養期間によっては、使用する機会が多くなりそうです。

「在宅患者訪問点滴注射指示書」を交付したときは、【在宅患者訪問点滴注射管理指導料】(100点)を算定します。

算定要件

1週間に3日以上点滴注射をすること

対象となる患者は、訪問看護(介護保険・医療保険)を受けている通院困難な患者で、主治医の診療にもとづき、1週間に3日以上の点滴注射の必要を認めた患者が対象となります。

※医療機関と訪問看護ステーションで合わせて3日点滴した場合でも算定可能です。

看護師または準看護師にその指示書を発行すること

点滴注射の際に留意すべき事項などを記載した文書(【在宅患者訪問点滴注射指示書】)を交付し、必要な管理指導等を行った場合に、医療機関で算定します。

※自院の看護師が行う場合には、カルテに指示内容を記載

注意点

指示書の交付・算定は週に1回

指示書を交付できるのは1週間(歴週(日~土))に1回で、有効期間は7日です。

有効期間の7日間は歴週ではありません。

算定するのは、3日目の点滴が実施されたときになります(指示書の交付時ではありません)。

※訪問看護ステーションに依頼した場合、3日目の点滴終了時に速やかに報告をもらうようにします。

看護師が実施すること

点滴注射を打つのは自院の看護師でも訪問看護師でも算定可能ですが、医師に同行した看護師が行った場合には算定できません。

実施が2日以下だった場合

点滴実施日が3日に足らない場合、【在宅患者訪問点滴注射管理指導料】の算定はできません。この場合は、使用した薬剤料のみの算定となります。

3日を超えて点滴を実施する必要が生じた場合には、延長・追加が可能ですが、診療の上で指示を変更することになります(指示書の交付はできません)。

また、同じ内容の指示書を交付する場合でも改めて診療が必要となります。

対象となる薬剤

主治医が必要を認め、看護師に指示を出したものであれば、特に薬剤の種類に制限はありません

※院外処方の場合、対象薬剤はC-200に規定する「大臣の定める注射薬」に限られてしまいます。

さいごに

患者の症状や療養期間によって、在宅での点滴注射を利用する機会は多くなるかもしれません。

点滴の必要性を認めた場合には、浮腫みや食欲不振など、点滴を行うことで新たに体調に変化が起こりうることなど、患者またはご家族に十分説明を行い、理解を得る必要があります。