在宅医療の診療報酬

 在宅医療に関する診療報酬の基本

 在宅医療にたいする診療報酬はひと月で算定するものと、提供した回数ごとに算定するものがあります。

1.在宅医療の診療報酬

基本構造

診療内容による個別費用クスリ、処置、指示書など
ひと月の間、計画的に管理在宅時医学総合管理料(在総管)
施設入居時等医学総合管理料(施設総管)
出向くことの点数往診料・訪問診療料(※)
基本診療料初診料・再診料
※訪問診療料には、基本診療料が含まれています。

 提供する回数ごとに算定・・・往診料、初(再)診療など

 月ごとの算定・・・訪問診療料、在宅時医学総合管理料など

2.標準モデルの患者単価(1月当たり)

在宅医療の患者単価

月2回の訪問で約52,000円程度となります(「在総管」の届出をしている場合)。

 在宅時医学総合管理料の点数は、在宅療養支援診療所(「在支診」)の届出をしていない場合は、2,750点となり、患者単価の約半分を占めます。収益面から考えると大変重要な項目であることがわかります。

3.集金方法

 在宅医療を始めると、患者さんは基本的に診療所に足を運ぶことがなくなりますので、自己負担分の支払方法にも工夫が必要になります。

 主な方法として、①訪問診療時に精算する、②銀行での振り込み・引き落としにする、③(ご家族が対応できる場合は)直接診療所に来てもらう、などがあります。

 どの方法をとることが診療所と患者さんにとって良いかはケースごとの判断になります。十分な説明と同意書への記載は忘れないようにしましょう。

まとめ

 在宅医療の診療報酬は、患者さんの病名や、療養場所、診療所の施設基準などにより点数が変わります。また、往診料、訪問診療料、在総管などにはそれぞれ加算項目も設けられています。

 診療報酬改定時には算定項目の増減、要件の変更等がこれからも頻繁に行われることが考えられます。