「在宅医療」とは、「訪問診療」+「往診」

 在宅医療とは医師などが患者さんの自宅や居住場所に赴き医療を提供することを
言います。在宅医療は、訪問診療と往診の組み合わせにより行われます。

【訪問診療とは】

 加齢や傷病などにより、従来のような通院が困難な患者さんに対して、患者さん
の同意を得て行います。計画的な医学管理のもとに定期的に訪問して診療を行いま
す。

【往診とは】

 患者さんまたはその家族など、患者さんの看護等に当たる者が、医療機関に電
話などして直接往診を求め、医師が必要性を認めた場合に、可及的速やかに患家に
赴いて行う診療のことで、緊急時や臨時的に行われるものです。

 終末期の患者さんや、厚生労働大臣が特に定める状態にある患者さんを診る場合
には、夜間の緊急往診にも対応できる体制を整える必要があります。

再び注目される在宅医療

 医療政策の流れは、病院の病床機能を高度医療に特化させる方向に向かっていま
す。従来であれば入院療養を行っていた患者さんも自宅など病院外での療養を余儀
なくされていきます。

 高齢者が増加していく中、「在宅医療」は、外来、入院に継ぐ「第3の医療」とし
てますます重要度を増していきます。

 1960年代までは医師が要請に応じて、患者宅に赴き診療行為を行う「訪問診療」
は行われていました。かつての訪問診療は外来で提供される医療を患者宅で行ってい
たにすぎません。いわば、医療行為の提供を「どこ」で行うかの問題でした。


 現在の「訪問診療」は、「治す医療」ではなく、長期の療養生活をいかに自分らし
く過ごすかという「QOL」を優先する、いわゆる「支える医療」を指します。

 また、今後は「看取り」を含めた役割が在宅医療には求められます。

対象となる患者は「通院困難な患者」

 患者が在宅医療の対象となるかの個別の判断は、保険診療上のルールにのっとり、
主治医が判断することになります。訪問診療の対象患者については、「在宅で療養す
る患者で、疾病、傷病ため通院による療養が困難な者」と定義されています。患者
さんの年齢や重症度、要介護度、日常生活自立度などによる基準はありません。